鳥取のハワイとは?はわい温泉の由来とCMの真相・絶景宿を徹底検証
鳥取県の中央部に位置する東郷湖の西岸に、平仮名で「はわい温泉」と名付けられた風光明媚な温泉街が広がっています。「なぜ日本の鳥取にハワイがあるのか」「ヤシの木が茂る南国リゾートなのか」と疑問を抱く旅行者は少なくありません。かつて一世を風靡した大手通信キャリアのテレビCMで全国的な知名度を獲得して以来、そのインパクトある名称と豊かな泉質で多くの温泉ファンを惹きつけてきました。
しかし、その名称の裏側には単なる語呂合わせにとどまらない地域の歴史的変遷、本家ハワイ州との本格的な国際交流、そして東郷湖に浮かぶかのような絶景露天風呂の魅力が存在します。現地取材データと最新の宿泊事情を踏まえ、知られざる真相と旅の攻略法を徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「はわい温泉」の名称は旧町名の鳥取県東伯郡羽合町(現・湯梨浜町)に由来し、1996年には米ハワイ州ハワイ郡と正式に姉妹都市提携を締結している。
- 要点2:ソフトバンクの「白戸家CM」でトリンドル玲奈さんが「鳥取のハワイ」出身の留学生として登場したことで爆発的な知名度を獲得した。
- 要点3:東郷湖の湖底から湧き出る豊富な名湯と、湖上にせり出す絶景の湖上露天風呂が最大の魅力であり、静かな湯治や山陰の旬の味覚を求める旅に最適である。
【真相解明】なぜ鳥取にハワイが?名前の由来と歴史の真相
「鳥取のハワイ」と呼ばれる最大の理由は、かつてこの地に存在した自治体名が「東伯郡羽合町(はわいちょう)」であったことに起因します。昭和期まで漢字で「羽合温泉」と表記されていましたが、1998年に観光振興と親しみやすさを狙って平仮名の「はわい温泉」へと公式に改称されました。その後、2004年の平成の大合併により羽合町・東郷町・泊村が合併し、現在は鳥取県湯梨浜町(ゆりはまちょう)の一部となっています。
では、そもそもなぜ「羽合(はわい)」という珍しい漢字地名が生まれたのでしょうか。地元誌や湯梨浜町誌の記録によると、平安時代から鎌倉時代にかけての古文書に「羽合郷(はわいごう)」の記述が見られます。その語源には諸説あり、東郷湖周辺の地形が鳥の羽が合わさる形に似ていたという説や、古い神道用語・開拓用語に由来するという説が有力視されています。つまり、アメリカのハワイ州(Hawaii)を真似て後から名付けたのではなく、千年以上前から日本に存在した固有の地名が偶然にも「ハワイ」と同じ発音であったというのが歴史の真相です。
ただし、単なる偶然の一致で終わらせなかった点に当時の町制の先見性がありました。羽合町は1996年にアメリカ・ハワイ州のハワイ郡(ハワイ島)と正式に姉妹都市提携を結び、青少年交流や文化交流を推進しました。町内にはヤシの木が植栽された公園やハワイ風のモニュメントが整備され、「日本のハワイ」としての地域ブランドを確立していったのです。

【ブームの契機】ソフトバンクCM「ハワイからの留学生」で注目された決定的な理由
はわい温泉の知名度を全国区へと一気に押し上げた決定打は、大手通信キャリア・ソフトバンクが展開した国民的人気CM「白戸家シリーズ」でした。劇中でタレントのトリンドル玲奈さんが演じる留学生が「ハワイから来ました」と自己紹介し、実はアメリカのハワイではなく「鳥取県のはわい」だったというコミカルなオチは、日本中に強烈なインパクトを残しました。
当時の報道や広告業界の分析によると、このCMの放映を境に観光協会の公式ウェブサイトへのアクセス数が一時的に従来の十数倍以上に急増し、全国の旅行代理店への問い合わせが殺到しました。単なる言葉遊びにとどまらず、鳥取県知事や地元自治体が積極的にメディアの話題に乗っかり、自虐とユーモアを交えたプロモーションを展開したことが成功の要因でした。
一過性のブームに終わらず、現在でも「名前は知っているけれど、実際はどんな場所なのか」という好奇心から多くの観光客が訪れるきっかけとなっています。
【2026年最新データ比較】はわい温泉の人気旅館・日帰り施設のスペック
はわい温泉の本質は、南国リゾートの陽気さではなく、汽水湖である東郷湖の景観美と、湖底から湧き出る良質な天然温泉にあります。泉質は主にナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉で、弱アルカリ性のやわらかな肌触りが特徴です。宿泊施設と日帰り入浴施設のスペックを比較検証しました。
| 施設名 | 特徴・温泉の仕様 | 宿泊料金・利用料目安 | 編集部の見解・おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 望湖楼(ぼうころう) | 湖上に架かる桟橋を渡る「日本唯一の湖上露天風呂」。自家源泉かけ流しの名湯。 | 1泊2食:約20,000円〜45,000円/人 | 東郷湖との一体感は圧巻。名探偵コナンの作中にも登場した屈指の老舗旅館。 |
| 千年亭(せんねんてい) | 東郷湖に突き出た岬に位置。湖面すれすれの絶景露天風呂「元湯の露天風呂」。 | 1泊2食:約18,000円〜38,000円/人 | 湖に浮かんでいるかのような浮遊感を味わえる。静寂を好む大人の旅行者向け。 |
| ゆの宿 彩香 | 全室レイクビュー。地元の旬の海鮮・鳥取和牛を味わえる近代和風旅館。 | 1泊2食:約15,000円〜32,000円/人 | プライベート感を重視した客室露天風呂付きプランが人気。カップルや家族向け。 |
| ハワイ温泉館 ゆ〜たうん | 源泉かけ流しの公衆浴場。打たせ湯やサウナを備えた町営日帰り入浴施設。 | 大人:400円前後(日帰り入浴) | 地元住民と旅人が行き交う憩いの場。ドライブ途中の立ち寄りに最適。 |

【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
ネット上の旅行記や大手宿泊予約サイトのレビュー、SNS上の投稿を精査すると、訪問者の評価には明確な傾向が見られます。
肯定的な意見として圧倒的に多いのは、「東郷湖の夕景と朝靄を眺めながら入る露天風呂の開放感が素晴らしい」「泉質が滑らかで湯冷めしにくく、肌がすべすべになる」という温泉本来のクオリティに対する称賛です。また、冬の松葉がにや鳥取和牛、東郷湖特産の「鬼蜆(オニシジミ)」など、山陰屈指のグルメを堪能できる点も高い満足度につながっています。
一方で、「常夏のハワイのようなエンターテインメント施設を想像していくと拍子抜けする」という率直な声も一部に見られます。街路樹の一部にヤシの木風の植栽やハワイアンな看板はあるものの、街並みのベースは落ち着いた日本の温泉街です。現地を訪れる際は、リゾート感を過度に求めるのではなく、「湖畔の静けさと極上の湯を楽しむ正統派の温泉保養地」として捉えることが満足度を高める鍵となります。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
旅行計画を立てる際に見落としがちな3つの注意点を整理します。
1. 「鳥取砂丘からすぐ近く」という位置関係の誤解
鳥取観光の定番である鳥取砂丘とセットで訪れる旅行者が多いですが、鳥取砂丘(鳥取市東部)からはわい温泉(湯梨浜町)までは車で約40分〜50分(山陰自動車道利用)の距離があります。最寄り駅はJR山陰本線の倉吉駅であり、鳥取駅とは約40km離れているため、移動時間の見積もりには注意が必要です。
2. 湖上露天風呂の天候リスク
望湖楼などの名物である湖上露天風呂は、東郷湖の自然と直結しているため、台風や冬の日本海側の強風・荒天時には安全確保のため利用制限がかかる場合があります。天候による景観の変化や運用状況は事前に確認しておくのが賢明です。
3. ハワイ風グルメよりもご当地グルメが主役
「ロコモコやパンケーキの専門店が立ち並んでいる」と誤解されがちですが、湯梨浜町で本当に味わうべき名物は、濃厚な牛骨ダシが癖になる鳥取牛骨ラーメン、特大サイズの東郷湖産シジミ、そして秋の二十世紀梨です。無理にハワイアンを追うよりも、地元食材の豊かな味覚を堪能する方が旅の満足度は格段に向上します。

【王道モデルコース】はわい温泉と湯梨浜町を満喫する1泊2日プラン
初めてはわい温泉を訪れる旅行者に向けて、周辺の観光スポットを効率よく巡る実践的なモデルコースを提案します。
【1日目:湖畔の絶景と異国情緒を巡る】
・13:00|鳥取砂丘コナン空港またはJR倉吉駅を出発。レンタカーで湯梨浜町へ。
・14:00|中国庭園 燕趙園(えんちょうえん)を散策。中国歴代皇帝が愛した宮廷庭園が忠実に再現された日本最大級の本格中国庭園で、異国情緒あふれる写真撮影を楽しむ。
・15:30|はわい温泉の旅館にチェックイン。名物の湖上露天風呂に浸かり、夕暮れ時の東郷湖のグラデーションを鑑賞。
・18:30|夕食。冬期は山陰名物の松葉がに会席、その他の季節は鳥取和牛や東郷湖の旬魚を堪能。
【2日目:足湯めぐりとレトロな白壁の街へ】
・08:00|朝靄に包まれる東郷湖を眺めながらの朝風呂と朝食。
・09:30|東郷湖羽合臨海公園を散策。温泉街に点在する七福神の足湯を巡る。
・11:00|車で約15分の倉吉白壁土蔵群へ移動。江戸・明治期の美しい町並みを散策し、名物の牛骨ラーメンを味わう。
・14:00|国宝・三徳山三佛寺投入堂の遥拝所または鳥取二十世紀梨記念館なしっこ館を見学し、帰路へ。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
観光地としての特性を分析した結果、はわい温泉への旅をおすすめできる層と、別の選択肢を検討すべき層は明確に分かれます。
【向いている人】
・湖畔の静けさの中で、ゆったりと良質な温泉に浸かりたい大人の湯治客・カップル
・ユニークな地名の由来や歴史的背景、名所巡りに興味がある知的好奇心旺盛な旅行者
・鳥取和牛、松葉がに、シジミなど山陰の一級品グルメを静かな環境で味わいたい人
【慎重になるべき人】
・テーマパークのような大規模な南国アミューズメントや賑やかな繁華街を期待している人
・公共交通機関のみで分刻みの観光を計画しており、車の運転ができない人(レンタカー利用が推奨されるエリアのため)
【鳥取 ハワイ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鳥取のはわい温泉は本物のハワイと何か関係があるのですか?
A1:地名そのものは平安時代以前から続く日本の古い歴史に由来しますが、1996年にアメリカ・ハワイ州ハワイ郡(ハワイ島)と正式に姉妹都市提携を締結しており、自治体レベルでの親密な国際交流の実績があります。
Q2:宿泊せずに日帰り入浴だけでも楽しめますか?
A2:町営の公衆浴場「ハワイ温泉館 ゆ〜たうん」をはじめ、複数の旅館が日帰り入浴プランを提供しています。また、温泉街の各所には無料で利用できる足湯が整備されており、気軽に名湯を体験できます。
Q3:東京や大阪からのアクセス方法は?
A3:飛行機の場合は「鳥取砂丘コナン空港」を利用し、空港からレンタカーまたは連絡バスで約40分です。鉄道の場合はJR特急スーパーはくと等で「JR倉吉駅」へアクセスし、駅前の路線バスまたはタクシーで約10分〜15分で温泉街に到着します。
Q4:冬場に車で訪れる際の注意点はありますか?
A4:12月下旬から3月上旬にかけては積雪や路面凍結の可能性があります。冬期にマイカーやレンタカーで訪れる際は、必ずスタッドレスタイヤを装着し、最新の道路気象情報を確認してください。
まとめ:歴史と絶景が織りなす「鳥取のハワイ」の真価
「鳥取のハワイ」というキャッチーなフレーズの背景には、千年以上紡がれてきた地域の歴史と、東郷湖畔の豊かな自然環境が育んだ本物の温泉文化が存在します。ソフトバンクのCMで話題を集めたユーモラスな一面を持ちながら、一歩足を踏み入れれば、湖上に浮かぶ露天風呂と山陰屈指の旬の美食が旅人を迎えてくれます。
名称の面白さに惹かれて訪れた人々が、最終的には温泉の質の高さと湖畔の絶景に魅了される――それこそが、はわい温泉が長年愛され続ける最大の理由です。次の山陰旅行では、東郷湖の美しい湖面を眺めながら、極上の癒やしを体験してみてはいかがでしょうか。 (出典: 鳥取 ハワイ(Yahoo!ニュース))